2012年8月14日火曜日

2012年 東北・北海道ツーリング 総括


2012 東北・北海道ツーリング 総括

今回で8回目となったロングキャンプツーリングだが、いろいろな意味で総仕上げといってもいいような.充実した旅行となった。

回数を重ねる毎に徐々に、コースの選定・スケジュールの立て方・装備や走り方など、基本的な考え方やスタイルが決まってくるものだが、今回ほど自分の体力や好みとうまく折り合えたツーリングは過去にはなかった、と思う。

それもこれも、今回は過去には無かったほど日程上の余裕があった、という事に尽きるのだ。

今までは、例えば、クラス会があるのでそれまでには…、とか、納骨式までには、というように帰着の日が厳しく限定されたものだが、今回はそれを免れていた。

そもそも今回の旅行の総距離を1500㌔と想定し、一日の行程を70㌔として22日。雨の日やその他の事情で走れない日を+3日、そして帰途のフェリーと陸路で+2日、合計27日と想定した。

そこで仕事を6/17(日)~7/15(日)までの29日間休ませてもらい、さらに余裕をもってスケジュールを確保した。

前半は一日100㌔越えを何日か走ったおかげで、北海道に渡った後は確実に余裕をもって以後の行程を確定する事ができた。

1. 身体  初日に両脚が攣った(多分熱中症の初期症状)以外は全く故障がなかった。風邪も引かなかったし、怪我もなかった。只、その日の走行が90㌔を越えてくると、疲労感が以前より強くなったかなとは感じる。

2. 車体  一回のパンク、ブレーキワイヤーの外れと軽微なトラブルだけで済み、重大なものは何も起きなかった。3万㌔以上使った自転車としては上出来だ。もちろん、日頃のメインテナンスの良さがあっての事でもあるが…。

3.キャンプ  前回キャンプ装備をしながら一回しかキャンプができなかった反省から、なんとしても快適なキャンプ生活をしたかったのだが、今回は宿泊の半数近くをキャンプで過ごす事ができた。時間と体力に余裕があったのと、良いキャンプ地に恵まれたおかげだ。

4.脇道・自転車道  幹線国道は概ね走っていて楽しくない。殆んど無個性で、変化が無く飽きてくるものだ。初心者の頃は全てに自信がないので、確実ルートとして国道だけを走ったものだが、そんなに遠回りではなく、県道、道道、広域農道など各種のルートがあり、そちらの方が交通量が少なく、生活の臭いがし、景色が良い事が多い。「自転車道」というモノもマップルには記載があり、お勧めのモノが多い。車の通りがなく、鉄道の廃線跡だったり、土手の上の専用道だったり、行政の気まぐれとしか思えないものまで色々ある。また、幹線道路と並行して脇道(旧国道)が通っているケースが多く、走りやすい事が多い。今回は意識してそれらを選んだのだが、上手くいったのではないかと思っている。

5.釣り 3回も釣りをする事ができ、そのうち2回は釣果があり満足している。何とか「ライド & フィッシュ」というスタイルを確立したいものだ。餌の問題が残るので疑似餌について調べようと思う。

6.峠越え いくつかの峠を越えたが、殆んど漕ぎ上がれたような気がする。大した峠が無かったと言えばそれまでだが、そんなに押し歩きをせずに済んだ事は、やはり、純粋に嬉しい。

最後にトピックスを

雨対策として今回購入したのが下の写真のアディダスのアウトドア用シューズ。雨具をいかに上下固めても足元には問題が残る。シューズカバーというものもこの世にはあるのだが煩わしい。究極の雨仕度は「濡れても構わない仕度」で、足元は裸足に限ると考えている私だが、それでは足の保護が疎かになる。

そこで前回はクロックスにしたのだが、ホールド感がいまいち。そして巡りあったのが下のアディダス。素材は柔らかいウレタンのようなもの。かかと部分はゴムの入った厚い布製で簡単に踏みつぶせ、サンダル状になるのでキャンプ等では便利。結果として、ズーッとこれだけをはき続けたのだが、ひび割れなどの劣化も起きず、良い選択だったと自負しているのだが、足の甲の部分にある多数の穴のために、そこだけが日に焼けてしまい、刺青模様になってしまったのは困った事だ。


 


以上で「2012年 東北・北海道ツーリング」 完結

2012年 東北・北海道ツーリング 経費

一応、経費一覧を日毎、費目毎のマトリックスでExcelで作ったのですが、私の知識と技術ではこのブログにコピーできませんでした。そこで、以下に費目毎の集計を載せておきます。

宿泊費(ホテル代、キャンプ場代)            63,450 円
交通費(全てフェリー等船代)               19,480
外食費(食堂・レストラン)                                     27,818
食料・お菓子代(コンビニ弁当・おにぎり等)             11,483
飲物代(ペット茶・缶コーヒ・アイスキャンディ等)        11,983
タバコ                                     11,480
その他(入浴料・ホテルPC・土産・電池等)                6,785

合計金額                          152,479 円


これで、「自転車旅行は安上がりだ」という考えが、必ずしもそうではない事が判ってもらえると思います。

それでも、私自身の過去の経験から言えば、24日間のツーリングとしては、思ったより安く上がったと感じています。10万円所持で出発し、途中で5万円+1万円をおろして、帰宅時には財布に若干残っていたので、大体こんなものかとは思っていました。単純に1泊あたり6,600円見当です。全23泊(内船中泊1泊)の内10泊もキャンプができた事が大きく影響しています。

去年の九州・中国ツーリングが27日間で23万円かかったのと比べるとその差は歴然としています。

実際には出発前に準備したご飯・ガス・電池・薬などの出費がありますが、それらの総計は2~3千円だと思います。

とは言いながらも、この金額は一般的な自転車旅行者よりは相当多いと思います。ホテル代、外食代で全体の60%なので、「野営・野宿のみ、原則自炊」でいけばかなり安くあげられるはずです。若者の中には1日千円以内という原則で旅を続けている者すらいます。まあ、それはそれでアリかと思いますし、楽しいかも知れませんが、大人の私は安全・快適のためには、上記程度の経費は納得の金額です。贅沢を求めてはいませんが、ケチケチ旅行を求めてもいません。楽をしたい時には楽をし、美味いものを食べたい時には食べるし、必要で、納得できたものはいつでも払う用意があります。これからもこの姿勢は変わらないと思いますし、そのような境遇で居られたら幸せです。

2012年8月10日金曜日

7月10日(火)23日・7月11日(水)24日

第23日目 7月10日(火)  船中泊 → 大洗 → 荒川沖

昨晩はバイキング夕食の後、船内シアターで映画「アンストッパブル」(実話の列車パニックもの)を観て就寝。エコノノミーの大部屋は数人の客しか居らずゆったり、ぐっすり寝られた。

6:00 起床

デッキを散歩する。海側は光が差しているが、陸側は曇っている。まあ、今日の走りには問題は無さそうだ。

朝食前にタップリ入浴。しかし、足首付近がかきむしりたくなるほど痒い。毎回の事だが、これが帰宅後も数ヶ月続くのだ。しかし、この程度の支障は「走り」には影響がないので気にはしない。尤も、いつかの北海道の時のように腫れあがって熱をもったり、爛れてきたりすると病院のお世話になりかねないので用心は必要だ。また、「小奇麗な自転車旅行者」を心掛けているので、帰宅に備えて髭も剃りました。

朝食後、映画「ナイト アンド デイ」(北北西に進路をとれ」のような巻き込まれ型スパイアクション)を観たり、読書をしたり、記録をつけたりで過ごし、パンとカップメン(210円、高い!)の昼食をいただき、

定刻前の13:45 大洗入港

14:15 フェリーターミナル出発

走り始めると、実に脚が快調に動き(十分に休養をとったせいか?)18:00まではとにかく走る積りでいたのだが、この帰途ルートで2回泊った事がある荒川沖 のホテルの看板が見えた途端に「もう、いいか」と感じて(多分、走っている水戸街道R6が楽しくないからだと思う)終わる。

走行距離 59.09㌔ 最高速度 42.5㎞/h 走行時間 3:20 平均時速 17.7㎞/h




第24日目 7月11日(水) 荒川沖 → 横浜(自宅)


前日に買っておいたおいなりさんの朝食後

6:20 ホテル出発 天気は晴れ

やはり内地は蒸し暑い。気温表示は28度なのだが、それ以上に感じる。

あまり楽しい事がないR6だが、スカイツリーが見えてくると、いよいよ東京だなあと感じられるのは新発見だった。きっと、東京のシンボルとして親しまれる事だろう。

 (10:05 新葛飾橋からスカイツリー)


10:30 58.40㌔ 立石のロイヤルホストでスクランブルトーストのランチ 

(11:48 浅草通り)

12:55 都心のビジネス街を抜け、芝の公園で休憩

日本橋の手前からサラリーマンの昼食時に出くわすようになるのだが、本当に日本の夏の男の首からネクタイが消えたのを実感する。無数の男を見かけたり、すれ違ったりしたが、ネクタイ着用者はたったの2人だった。

(私はこのように、常にその町、土地の様子を観察をしながら走っているのです。気分は軍隊でいうところの「偵察隊」・「参謀旅行」です。)

いつものように国道15号線(第一京浜国道)を走り

16:00 横浜の自宅 帰着

(16:02 家人撮影)

走行距離 93.31 最高時速 38.0㎞/h 走行時間 6:44 平均時速 13.8㎞/h


これで今回のツーリング記録は終了です。総括とか諸データは次項に譲りますが、出発前と帰着後の身体のデータを記します。


           出発前        帰着直後         

体重       72.7㎏    →  67.3㎏

体脂肪率    21.1%    →  15.4%

内臓脂肪     14      →    11 

今回のツーリングでは大分「ダイエット効果」があったようです。


2012年8月8日水曜日

7月9日(月) 22日目

第22日目 7月9日(月)  東室蘭 → 苫小牧(乗船)

6時起床 雨が降っている。しかし予報は曇り。

ホテルのサービス朝食を食べ、一応チェックアウトをして、積み込みをしたりして、フロント付近をうろうろしていると、青森→函館のフェリーで一緒だったY日さんとばったり会った。実は彼とは函館のホテルが一緒だったので、その晩はメシでも一緒に…、などと話しはしていたのだが、縁が無かった。彼は私より少し歳が上で、車にトライアルの250ccバイクを搭載して気ままに道内を放浪する青森、八戸の住民だ。結局、その意味が殆んどわからなかったのだが、苫小牧のフェリーターミナルの駐車場に車を置いて、ここ、室蘭にはバイクで来ているという。そもそも、車にバイクを積んで…、というのがわからない。どちらかでひとつで良いではないか。しかし、念願の放浪の旅に出られて嬉しくて堪らないという感じが何とも好ましい人だ。そんな彼が、雨の日の走りは楽しくないから今日はここに留まれとしきりに誘う。

ややもすると心が動くのだが、フェリーの予約も済ませてあるし、今日は曇りの予報でもあり、何とか振り切るように、9時にはホテルを出発した。

9:00 ホテル出発。目的地は苫小牧フェリーターミナル。約70㌔の予定。


フェリー の出航は18:45。 17:00くらいまでにターミナルに着けば十分だ。余裕十分!

今回のツーリングではよく側道を走ったものだが、現金なもので、旅も終盤に近付くと、「ここまで無事に来たのだから、ここで怪我などしてはつまらない」とばかりに念を入れて安全策をとり、95%側道を走った。R36(室蘭から37→36と名称が変わる)は太平洋に沿って室蘭本線と並行して走っている。

曇天で少し寒いくらい。途中で雨具の上着を着込んだ。3つほどミニ峠を漕ぎ上がり

11:50 40.80㌔ 白老の卵屋さん「マザーズ」に到着

ここ「マザーズ」は3回目だ。前の2回は、わざわざ苫小牧からここへ来るために往復している。室蘭方面からのアプローチは初めて。レストラン・カフェの開店が11時だから、丁度良い時間だ。平日だと言うのに、お客で賑っている。

(マザーズ外観)

今日の注文は「たまごかけご飯」(350円)。前2回は親子丼をいただいたが、他の人が食べている「たまごかけご飯」がとても美味しそうに見え、次の機会には是非…と狙っていた。この値段でたまごのお代わりは自由。(だが、持ち出しは不可)


独特の専用醤油と相俟って食が進む。一杯のご飯にたまごを2つかけ、ご飯をお代わりして(150円)また2つ。

同じ敷地内のカフェに席を移し、ストロングブレンドのコーヒーとミックスシュークリームでまったりと時間を過ごす。何時来てもホッとする明るい雰囲気が好きだ。もっとも、毎回旅の終りに寄るのでその安堵感も手伝っているのだろう。

(卵屋さんである証拠の自販機)

13時くらいに出発

しばらく行くと「白老ファーム」とか「社台ファーム}などの名称がつく牧場地帯が続き、北海道の名残に広域農道を10㌔以上走り、最後の雰囲気を味わった。

(R36を外れて広域農道を走る)

15:15 74.97㌔ 苫小牧フェリーターミナル着


ターミナルへのアプローチを見過ごし少し余分に走ってしまったが、十分に余裕をもって到着した。前々回の北海道の時、90%遅刻を覚悟で死にそうになりながら走りこんだのが思い出される。

今回の切符はエコノミークラス、大部屋だ。老人割引運賃と自転車運賃合計で8940円は断然納得の安さだ。マットレス・シーツ・毛布があるのだから十分だ。しかもシーズン前なのでそれ程混みあうとは思えない。

乗船直後には大浴場で入浴。うっすらと晴れてきて、浴場の窓からは陽が差し込んでくる。「ああ、終わったな」としみじみ思う。

走行距離 74,97㌔  最高速度 42.5㎞/h 走行時間 4:29 平均速度 16.7㎞/h


7月8日(日) 21日目

第21日目 7月8日(日)  豊浦 → 東室蘭


5:00  起きてすぐに釣り岸壁に直行。 日曜日とはいえ、驚くことにもう数組の先客がいる。

一昨日の夜に買ったイソメは、昨日ほとんど使ってしまい、わずかに残ったヤツもほとんど死にかけていて臭い。 それでも、たった一匹だが釣れた、という事は魚影が濃く、魚がスレていないということなのだろうか。
(本日たった一匹の釣果)

1時間ほどで切り上げて、テントに戻り、食事、撤収作業をしていると、大勢の地元の方が、それlこそ老若男女総出という感じで、公園、浜辺の清掃作業を始めた。皆さんポリ袋を手にして慣れた様子で手際よく進めてゆく。今日は町内一斉清掃の日なのだそうだ。

ありがたい事に、キャンプ中の私のゴミもついでに、一緒に処理していただいた。
(皆さんの清掃作業が一段落したところ)

8:30 キャンプ場 出発   ついに誰も追加の使用料の徴収には来なかった。

今日は室蘭までの予定。60㌔程なので、R37をのんびり、ゆっくり行く積りだ。(このペースがベストのように思える。要するに楽チンなのです。)

ものの30分ほど走ると、ちょっとした覆道があり何の気なしに走りこむと、S字にくねって続き、さらに続いて500㍍のトンネルが続き、それも全体が下りなので久しぶりに緊張し、ヘルメット着用で走り抜けた。出た所は洞爺駅付近だ。

9:45 11㌔ 気まぐれでアルトリ岬方面に国道を逸れてみる。

住宅地を抜け海水浴場などを見て走ってみるが、やはり地方道は国道と違い穏やかに走れるが長くは続かない。

10:10 15.3㌔ R37復帰

(R37 10:30 長流川鉄橋から、遠くに見えるのは道央自動車道)

10:30 長流川を越える

11:15 25㌔ なかなか食堂が見つからず、結局建伊達の町外れで寿司&ソバセットの昼食

昼頃出発 日差しが出てきて相当に暑くなっている。

うかつながら、室蘭について、その地図的・交通上の情報をほとんど持っていない。だんだん室蘭に近付くにつれて、「室蘭・白鳥大橋方面」という標識を目にするようになってくる。そして、展望台まで登ると右手にきれいで長大な吊り橋が見えてくる。「あれを渡れば室蘭かあ、それにしても渡るのは怖そうだなあ」などと思いながら、マップルを眺めると、小さく「自転車通行禁止」とあるではないか。
(R37 13:06 白鳥大橋を望む)

(室蘭周辺詳細図)

上の図のように室蘭の街は湾を抱え込んだような半島部にある。その湾の入り口にかかるのがベイブリッジ・白鳥大橋なのだ。従ってそれを渡れないとなると、グルーっと陸伝いに回る他ない。

広大な新日鉄室蘭の工場に沿ってR37を走っている時、「なにも寄り道をしてまで室蘭に行かなくても良かろう」と思い当たった。室蘭に何がある、そこには見たいものがあるのか、そこへの道が快適なのか‥‥。

しかもR37沿いの東室蘭駅付近は相当の賑わいでビジネスホテルにも事欠かない。まだ、時間は早いが今日の泊まりは東室蘭に決定した。こんなのんびりツーリングって最高。

ショッピングセンター内のマックでハンバーガー・アイスコーヒーで時間をつぶして

15:00 ホテルチェックイン

夕食は町へ出てカレーラーメン(初めて食べたが美味い!)

走行距離 51㌔ 最高時速 47km/h  走行時間 3:55 平均時速 13,04km/h

7月7日(土) 20日目

第20日目 7月7日(土)  豊浦キャンプ場連泊

4:00 起床 霧が深い

朝の散歩、コーヒー、おにぎりの朝食、食後のお茶、洗顔、歯ブラシ、排便、洗濯などを全て終えて

7:30 すぐ近くの岸壁で釣りを開始。この時刻で、もう既に数人の先客がいる。

いつもの「移動浮き」の仕掛け、昨晩買っておいたイソメを餌にして、横浜の地元でやっているのと全く同じスタイルの釣りだ。私はこれしか釣り方を知らないのだ。

他の釣り人は殆んどが投げ釣りで数十㍍沖を狙っている。自分は精々10㍍。

それでも直ぐに下の写真のカレイの子供が上がった。言わば、手の平サイズ。近くの釣り人に聞くと、沖から上がるのもこんなサイズがほとんどだと言うので、気分を良くする。 



午前中だけで8匹ほど上がるが、大体同じサイズで、料理するほどでもないので全てリリース。

昼近くに一旦中止して、街中のAコープに昼飯と夕飯の材料を買出しに出かける。今晩で最後のキャンプ泊となるので、夕食は豪華にレトルトの親子丼とサンマの蒲焼、いかげそ揚げ、キューリの一本漬けなどを用意した。丁度今晩と明日の朝で手持の米とパックご飯が無くなる勘定だ。

洗濯物もそろそろ乾きかけている。


下の写真はキャンプ場の空き地だが、黒い点々が見えるだろうか。カラスです。カラスは本当に何処にでもいるのだが、ここには異常に多いような気がした。過去のツーリングの時や、横浜での釣りの際に何度もカラスには被害を受けており、こういう風景にはイヤーな予感がするのだ。


午後からも釣りは順調で、2時位からは空も晴れ上がり、絶好の釣り日和となった。相変らずカレイが釣れるのだが、


たった一匹ウグイが釣れた。しかしこれもリリース。多分合計で14~5匹はあがり、大満足でテントに帰ってくると


テントの脚に括りつけておいたゴミ袋がカラスに荒らされていた。油断も隙もあったモノではない。でも、今回は「実害」が無かっただけ良しとしなければならないだろう。


実は昨晩薄暗くなった頃、おねえさんがキャンプ場利用料500円を徴収に来たのだが、結局、この日には来なかった。

2012年8月6日月曜日

7月6日(金) 19日目

第19日目 7月6日(金)  八雲 → 豊浦

(多分)
6:00頃 起床

昨晩割と遅くまでおしゃべりをしていたのでいつもより起床が遅い。一面の深い霧だ。

Y本少年は朝起きてどしゃ降りだと、「ああ、これで今日は走らなくて済むぞ」とうれしくなるそうだ。また、軽トラでのヒッチハイクを夢見ながら走っているというから、判らない少年だ。それにしては余りに重装備なので、何をそんなに持っているんだと聞くと冬物のフリースジャケット、ダウンジャケットまで持っており、靴も3足あるというので、K田青年と私はぶったまげた。どこかチグハグ。それでいて走るときは余り休まずに100㌔程度は走るらしい。

今になって驚くのだが、若者二人のこれからの目的地などはほとんど話題にしていなかったが、どうも二人とも函館から青森へ向かうらしい。しかし、なかなか出発しようとはしない。

自分も今日は80㌔程度の豊浦海浜キャンプ場までだし、しかも4年前に走ったことがあるコースなので焦る必要が全くない。3人ともうだうだしている。


とは言いながらも私は静狩峠、礼文華峠と二つ程峠を越さねばならないので、パンとジャムの朝食を済ませ、8:00には出発準備が整う。それにつられようやく若者二人も準備を始めた。


(出発前 3台勢ぞろい)

住所交換をして、私は3人で撮った写真を送る約束をして、一足早く出発した。なにせ若者たちは発とうとしないのだ。
(マネージャーのN田さんと記念撮影)
                                                            
N田さん、若者ふたり、職員の皆さんに送られて
8:40 出発

9:00 八雲のローソンでおにぎりやパンや煙草を買う頃には曇りから晴れに変わってきた。

10:45 33㌔ 長万部物産センター ここには4年前にも寄って、「かにめし&バイキング」を食べたが、期待してたほどの事がなかったので、今日は「かにめしおにぎりセット」(450円)であっさりと済ませる。                                                       

これから峠を二つ越えて行くのだが、前回は駒ヶ岳の東側の鹿部をスタートし、峠に取り付くまでに100㌔近く走った後だったので、とても苦しかった事を覚えている。それに比べれば、今回は4年の加齢以外は全て条件が良いので余裕がある。やはり経験知には意味があるのだ。

12:00 45㌔ 静狩駅付近でJR室蘭線の線路を越え、登りにかかる。

12:45 静狩トンネル 長さ 330㍍ 標高150㍍

13:25 礼文華トンネル 長さ 420㍍ 標高220㍍ 

それ程苦しい思いもせず、怖い目にも遭わず両トンネルを抜ける。

13:35 59㌔ トンネルを出てしばらくして国道37号線(R37)から逸れて、JRに沿って礼文の町に向かう。(4年前と同じコース)懐かしい思いでキャンプ場の脇を過ぎ、駅前の郵便局でいささか現金をおろし、

(国道から礼文の町へ下りる)

14:20 68㌔本線に復帰して間もなく、眼下に豊浦の町が見えてきたのだが、降り道がわからず、かなり遠回りをしたが、
(遠回りをして海浜公園へ)

15:00 豊浦海浜公園キャンプ場 到着

16:00 設営完了

ターフの支柱は現地調達の竹竿。上手に出来ました。

(後ろの岸壁では釣りができる) 



(すぐ隣には豊浦温泉しおさい)

しおさいで入浴(500円)、ちょっと奮発して豊浦三昧定食(950円)。窓からは4年前サミット会場になったザ・ウィンザーホテル洞爺がはるか稜線の上に見えている。
(食堂の窓からザ・ウィンザーホテル洞爺が見える)

 

 
        
食事からテントに戻り、岸壁の釣り人を偵察に行き、餌をどこで調達するのかを聞くと、皆、豊浦駅の近くの店で買っているという。明日の朝から始めようとするなら今日中に買っておかないとダメだと言う事で、大急ぎで丘の上の店まで漕いで行き何とか閉店時間に間に合った。いそめで450円。

明日は釣り三昧の一日だ。

走行距離 76.7㌔ 最高時速 47.5km/h  走行時間 4:47 平均時速 16.3km/h

7月5日(木) 18日目

第18日目 7月5日(木)  八雲連泊

5:30 起床

朝食(詳細記録なし)後、撤収作業が60%終わったところで雨が降り出す。昨夜言葉を交わした若者は既に出発したようでテントは見当たらない。大慌てで少し離れた炊事棟へ逃げ込み、とにかく、作業を続けて

7:30 積み込みが完了

ここで、同じく避難してきた、昨日下方でテントを張っていたキャンパーと初めて顔を合わせる。(彼の事は後で詳しく)

話し合っているうちに、どうも今日一日中降り続けるらしいという結論に達し、両人とも雨の日は走らない原則だという事で

9:00 連泊に決定

揃って事務所に行き、追加の500円を払う。マネージャーのN田さん(私と同年代)から、雨が続くようだったら炊事棟にテントを張ってもいいし、昼間は事務所内で寛いでいて構わないというありがたい対応をしてもらった。

そんなところに、昨晩の若者が加わってきた。この雨の中、キャンプ場の池の掃除を手伝っていたというので、ずぶ濡れだった。どうも、このキャンプ場とは深い因縁のある少年のようで、半分身内のような扱いで、さっさとシャワーを浴びて来て、我々と合流した。

少年はY本クンといい奈良県からの15歳!。昨晩は夜の到着で、テントの設営段階で挨拶がてら見にいったのだが、自転車が風呂屋で見かけたグレイトジャーニだったので、もしやと思って話しかけてみたのだ。

というのは、函館からフェリーで一緒になった東京のT垣クンから、友人が先行してグレイトジャーニーで彼とは逆周りで北海道を回っていて、どこかで会えるかもしれないという話しをしていたのを思い出したのだ。先程のもしや、というのはひょっとして、この若者がそうかなと想像したのだ。

しかし、それは人違いだとわかった、が、もうひとつ、彼のテントがモンベルのムーンライト(予て興味があった)だったので、使った感想などを聞いたりしたのだが、どうも「変なオヤジ」と思われたのか、話しが続かず、早々に引き上げてきた、という経緯があった。

先のN田さんの話しで初めて15歳だと知り、以前父親とここに来たことがあり、今回の事も父親から「よろしく」という話しを聞いているのだというので納得。後で本人から聞いたところによると、費用は親持ちで、当面の予定や宿泊地を計画書にして親に送り承認を得て、旅を続けているのだという。面白い。というより、その父親に興味が湧きました。

もう一人はK田クンといって下関の出身で現在は愛知在住の25歳。休職扱いにしてもらって旅に出てきたそうだ。旅先で出会った人に寄せ書きをしてもらったり、メッセージを預かって旅行ルートをそれに合わせて届けたりという、これまた面白いテーマをもって旅をしている。
自転車はルイガノのキャンピングモデル。

二人とも相応の自転車を駆っているが、今回のために新規購入(Y本少年は父親が買ってきたそうだが)したという初心者で、年齢と自転車歴は私のほうが先輩だ。

そんな紹介をし合って、先の炊事棟で自転車整備(特にK田クン)をしたり(この場では私が先輩風を吹かせて道具を貸してあげたり、オイルを分けてあげたりしました)、荷物の積み方や自転車ツアーの楽しさ、苦しさを話していると、マネージャーのN田さんが昼食に誘ってくれた。おにぎりと美味しい漬物でした。

午後は 読書をしたり、メールを書いたりで過ごしたのだが、雨は時折激しく降り、こんな日に走らなくて良かったと、しみじみ思ったものだ。

おまけに夕食までご馳走になってしまった。N田さんは「いつも従業員とやっている事だから遠慮は要らない」と言ってくれるのだが、本当にこんなに好意に甘えて良いモノだろうかと感謝しながら、腹一杯いただきました。こんなに肉と野菜を食べたのは久しぶりだ。

(ご好意の鉄板焼き夕食)


(夜の炊事場で記念撮影:K田クン、Y本クン、私)

3人とも面倒臭がりで、夜はテントも張らず調理台の上に寝袋で就寝。テント生活者にすれば、屋根と壁があって雨が凌げればそれで十分、いやそれ以上にありがたいというのは共通認識のようだ。

(こんな寝場所でした)

2012年8月5日日曜日

7月4日(水) 17日目

第17日目 7月4日(水) 大沼 → 八雲

5時起床

起きると直ぐに50分位かけて大沼を一週(14㌔)した。殆んど起伏が無く、もちろん気温はまだ低く、清清しいサイクリングが楽しめた。理想的なキャンプツーリングの朝だ。


 
(早朝の大沼)

さて、昨日から隣でキャンプしている人だ。
昨日私が設営を終り、近場を検分に出かけた頃テントを広げ設営を始め出した男が居た。30分程後戻ってみると、未だ立ち上がっていない。しかももう一人の男が手伝っているようだ。やはり見ぬ振りはできないので手助けに行ったのだが、手助けの男も通りすがりの人で、当の本人は側で見ているだけなのだ。
テントは買った時の梱包のまま持参したようで、一回も予行演習をしていないようだ。普通ではあり得ない事だ。手助けの人も説明書を見ながら悪戦苦闘している。テントの構造など大体どれも同じようなものなので、大した時間もかからず何とか立ち上げは完了し、扱い方などを説明したのだが、どうも本人の右腕は相当不自由なようなのだ。おまけに言葉もはっきりしない。
会話をしようにも、当人のもどかしさが先立ち、地面に指で文字を書こうとするのだが、それも読み取れず、結局荷物の中から手帳を取り出し、ページを指差してもらい、やっと、状況が理解できた。
それは一級の障害者手帳だった。脳梗塞の後遺症で右腕麻痺と言語障害があるとの事なのだ。
年齢は私より一歳年上で、函館在住とわかる。
幸い下肢に異常は無いので、リハビリを兼ねて(伝動アシストではあるが)自転車でキャンプに来たという。 しかしキャンプ用品や装備からみてアウトドア生活は初心者だ。ただ、自転車には本体のバッテリーを電源としたナビが完備し、同じくバッテリーを電源にコンプレッサーでタイヤに空気注入ができるようになっていたりして十分にカスタム化されている。何ともそのアンバランスに驚いた。
その後はあまり手出し・口出しはしないで、それとなく見守りはしたが、荷物の運び込みや夕食の調理にかかる様子には何も心配する必要はなかった。
それにしても凄い事だ。片手運転で坂道を登って降りるのは(私にすれば)無謀とも言える。家族はどう思っているのだろう、止めても聞かないので止むを得ず…、という事かなとも考えられるのだが…。何と強靭な意志なのだろう。畏敬の念を覚えました。

当日、早朝の一走りから戻ると、件の男はもう起き出して湯を沸かし朝食の準備にとりかかっていた。私は私でラーメン、おにぎりの朝食を済ませると、湖の桟橋で飯粒を餌に釣りを試みたが何の魚信もなく、撤収作業にかかった。

尚、ありがたい事に、椅子を貸してくれていた湖畔の店が、ゴミを無料で引き受けてくれた。ありがとうございました。

二人で記念写真を撮って、私は発ったのだが、彼のこれからの行動については、ついに不明だった。いづれにせよ、函館の街まで戻るのだろうが、長い下りの安全を願わずにはいられなかった。

( 左が函館のY本さん )

 9:00 キャンプ場 出発。今日の目的地は事前の調査で環境が良さそうだった「オートリゾート八雲キャンプ場」


早朝に走った周回道路を外れR5へと向かう。今日のルートは全てR5でJR函館本線に沿った海岸道路だ。天気は晴れ。

(9:33 周回道路からR5へと向かう)


 (10:30 R5:安全に走れる車道なのにさらに立派な側道?)


(10:36 R5 駒ケ岳を右に見ながら快走)

JR東山駅付近から道の駅「YOU・遊・もり」にかけては概ね200㍍から30㍍までを下る快適コースなのだが、感覚的には、大沼に函館から上るより辛いように見える。道の反対側を若いチャリダーですら、押し歩きするのを見てしみじみと、「この上りを走らずに済んで良かった」と思った。

北海道を走っていて本土と違う点はいくつもあるが、軍用車輌の有無は大きい。本土の国道では、まず軍用車輌を見かけることは無いだろうが、ここ北海道では極普通に走っている。中隊規模の車列すら珍しくない。私は北海道は5回目だが、毎回出会っている。

下の写真は道の駅「YOU・遊・もり」の駐車場だが、ここにも居た。北海道で自衛隊は有力な地場産業なのだ。


11:05 39.4㌔ 道の駅「YOU・遊・もり」

名物「いかめし」の昼食(これで500円)


12:15 道の駅 出発


(13:04 R5 内浦湾を右手に見ながら快走)

13:45 65.26㌔ ヤクモ飲料到着

ここには2回目の北海道で道南を回った時にも寄ったことがある。R5の直ぐ脇のJR線路を越えたところにヤクモ飲料の工場?があり、敷地内の自然水を一般に開放して利用できるようにしてくれているのだ。確かに美味しい水で、以前もコーヒーで一服したものだ。

今回もゆっくり時間をとってコーヒーを淹れ、おやつをいただきました。

(ヤクモ飲料 : 地元の人もたくさん汲みに来ている)

(おやつ風景)

今回のツーリングにさいして、『09-10北海道キャンプ場ガイド』の必要部分だけを切り離して持参している。ついでに言うと『ツーリングマップル』も同様で、過去にもそのように扱っているので本体はもうズタズタです。

そのガイドによるとこれから目指すオートリゾート八雲はフリーサイト一泊500円と北海道としては設営料が高いキャンプ場だが、環境、管理、景色は申し分なさそうに思われるものだ。しかもR5から近い。やや高台にあるのが(私にとって)難点だが、想像に違わず素晴らしいキャンプ場だった。

15:00頃 69㌔  オートリゾート八雲 到着

受付に行くと入場料なるものがあと1000円かかると聞かされ、エッと思ったが、よくガイド を見ると確かに一番初めに書いてある。もとより私はケチでもビンボウでもない。それ相応のモノは払うのは当然と考えている者だ。気持ち良く了承してサイトに案内してもらった。

今回初めてフル装備の設営です。ブルーシート・ターフの前室付き。小一時間程はかかったが、張り上がりに満足。実はブルーシートの支柱用に古い釣竿を改造したものを用意してきたのだが、少しの風でたわんでしまい使いものにならず今までフル装備にできなかったのだ。今回は実際の釣竿を使用して、やっと完成させた経緯があった。


設営が完了してから、事務所で買った割引入浴券(400円)を持って、丘を2.4㌔下りR5脇の温泉ホテル「遊楽亭」で入浴、そしてカツカレーの夕食。

帰りがけにふと見ると、フル装備のグレ-トジャーニー(私と同じGIANT製のキャンピング仕様の自転車で意外と多く見かける)が停めてあったので、しばらくその主を待ってはみたが、なかなか現れないので、また丘を上ってテントに戻った。

サイトの下の方にもテントがひと張りあったが、挨拶はせずにテントにもぐりこみ寝る準備にかかる。

8時頃だろうか、外で一人到着の気配があり、起き出して言葉を交わしたが、彼らの事は明日の項に譲ります。

走行距離 70.73㌔ 走行時間 4:27 最高速度 41㎞/h 平均速度 15.9㎞/h